株式会社サムライズムは2025年6月7日(土)にベルサール新宿グランドコンファレンスセンターにて開催されるJJUG CCC 2025 Springに協賛いたました。

サムライズムはブースで、皆様がお使いのJavaバージョンやフレームワーク、AIツールなどについてアンケートをお願いいたしましたので、結果をまとめました。たくさんのご協力ありがとうございました。
どちらからいらっしゃいましたか?
関東からの参加がやはり圧倒的に多く、次に多いのは近畿地方からとなりました。
一番当てはまる職種は?
やはりソフトウェアエンジニアが大多数ですが、マネージャー層の参加もそれなりに多いようです。将来を担う学生さんの参加も増えてほしいですね!
所属している組織の規模は?
101〜500人、501人から1000人という順になっていますが、大小様々な組織に所属する方々がご参加になっていることが分かりました。
普段利用しているフレームワークは?
やはりSpring Bootが圧倒的です。QuarkusやMicronautなど、マイクロサービス向けのフレームワークの利用はそれほど進んでいないようです。
自動テスト、CIに使っているものは?
Javaを使うプロジェクトでは自動テストを行っていないプロジェクトもまだ多いのではないかと思われましたが、JJUG CCCにいらっしゃる層ではかなり少数派でした。
JUnitというテストの基本フレームワークとCIサービスが並んでいる分かりにくいアンケート項目でしたが、JUnitのみを選択されている(=CIを利用していない)方は14%でした。
約74%の方が何らかのCIサーバ/サービスを利用しているという結果で、保守的になりがちなJavaのプロジェクトでも継続的インテグレーションが多くの現場で採用されていることがわかります。
本番環境のプラットフォームは?
やはりAWSが強いですが、オンプレミスも根強い人気があります。イントラの基幹システムでも使われることが多いJavaでは全てをコントロールできるオンプレミスが選ばれる場面も多いのではないでしょうか。海外の調査ではAzureのシェアが増えてきていますが、今回はGoogle Cloudよりも少ないという結果が出ました。
ガバメントクラウドサービスに選ばれているさくらも今後利用が増えていくのではないでしょうか。
なお、サムライズムではGCP、AWS、Heroku、さくらを利用しています。かつては「クラウドを始めるならまずHeroku」、という雰囲気がありましたが今回の回答ではHerokuの利用者はいらっしゃいませんでした。Herokuは手軽に使える便利なサービスですが、本番運用となると他のプラットフォームが選ばれるということでしょうか。
データベースアクセスに利用しているライブラリは?
データベースの薄い抽象化レイヤであるJDBCや、Spring JDBCが良く選ばれています。高機能なDBアクセスライブラリとしては海外ではJPA(Jakarta Persistence)が、日本ではMyBatisが人気とよく言われますが、その通りの数値となりました。日本発のライブラリであるDomaの普及にも期待したいところです。
ご利用のアプリケーションサーバは?
やはりSpring Boot内蔵のTomcat、続いてTomcatが人気でした。Jakarta EEアプリケーションサーバの代表格であるWebLogic Server、WebSphere、JBossは基幹システムで多く利用されていますが、JJUG CCCの参加者層ではそれほど多くないようです。
またJakarta EEの参照実装として期待を担っていたGlassFishや、その商用サポート製品であるPayaraはほとんどいらっしゃいませんでした。
ちなみにサムライズムではSpring Boot内蔵のTomcat、並びにJettyを利用しています。
普段利用している言語は?
JJUG CCCにいらっしゃる層では最新のLTSバージョンであるJava21が一番支持されていました。
Java 17で導入されたRecord ClassesやSwitch Expressions、Text Blocksは大変生産性向上に寄与します。
Lambdaが導入された安定バージョンとして人気を誇ったJava 8はサポートも長く、今も使っているプロジェクトは多いですが、そろそろ最新版にアップデートを検討するのもお勧めです。
ちなみにサムライズムでは今年3月にリリースされたJava 24を利用しており、Record ClassesやText Blocks、Virtual Threadsも活用しています。
メインでビルドに使っているツールは?
52.6%と過半数がGradle、そしてとMavenは35.1%と人気を二分しています。3年前にデフォルトとなったKotlin DSLよりも伝統的なGroovy DSLを利用している方の方が倍となりました。「今は困っていない」ことから移行しないプロジェクトも多いかと思いますが、AIを活用すればすぐにKotlin DSLに移行することも可能です。Kotlin DSLを使うとより型安全なスクリプティングの恩恵を受けることが出来ます。是非移行をご検討ください。
メインでJavaアプリケーション開発に使っている環境は?
根強い利用者のいるEclipseはNetBeansの3倍の人気を誇っていることが分かりました。また、Thymeleafの補完やデータベースツール、Spring Bootのインスペクション、基本無料のAI機能などを備えたIntelliJ IDEAの有償版であるIntelliJ IDEA Ultimateは無償版であるCommunity Editionの約4倍の利用者がいるという結果が出ました。
開発においてAIツールを日常的に使っていますか?
開発生産性向上に大きく寄与すると話題のAIツールは週に一回以上、または毎日を使う方が9割を超えており、AIの利用が当たり前になっていることが分かります。
普段使っているAIツールは
やはりGitHub CopilotとChatGPTが圧倒的なシェアを占めていました。
IntelliJ IDEA Ultimate 2025.1より基本無料となった、JetBrainsのAIツールであるAI AssistantやJunieの利用も増えています。基本無料になったことを知らず、まだ試したことがないという方も多いのでしょうか?
Cline、Devin、Cloude Codeといったエージェント型のツールの利用は現在のところそれほど多くないようです。
既報の通り、JetBrainsのAIツールは基本無料となりました。
AI Assistantを使えばコード補完やコミットメッセージの生成、リネーム時の文脈に応じた命名の提案、コンフリクトの解決、GeminiやChatGPT、Claudeなど任意のLLMを使ったチャットなどにより、IDEと密に連携して開発を手助けしてくれます。
またエージェント型AIツールであるJunieも是非ご活用ください!
今回は大変項目の多いアンケートにご協力頂きありがとうございました。
PHPのコミュニティでも同様のアンケートをご協力頂いています。是非Javaコミュニティとの違いを確認してみてください。
・PHPカンファレンス新潟2025アンケート集計結果 – 皆様がお使いのPHPバージョンやAIツールは? #phpcon_niigata
・PHPカンファレンス小田原2025アンケート集計結果 – 皆様がお使いのPHPバージョンやAIツールは? #phpcon_odawara
今後もサムライズムはJJUG CCCで同様のアンケートを集計し、Javaデベロッパの皆様のトレンドを調査、公表できればと考えております。是非ともご協力のほどよろしくお願いいたします。